ゴルフルールのトリビア|第2回
ティーアップして、最初の1打の前に素振りを1回。ところがクラブが球に当たり、ティーから落ちてしまいました。「当たったから1打」と数えるべきか、置き直してよいのか。今回は、まだこのホールでストロークをしていない場面を確認します。
Q. 素振りでティーから落ちた球は、1打に数える?
- このホールでは、まだ1打も打っていない。
- ティーイングエリア内にティーアップした球に、素振りのクラブが偶然当たった。
- 球を打つつもりで振ったのではなく、球はティーから落ちた。
答えと正しい処置を見る
数えません。無罰でティーアップし直せます。
今回の球は、まだインプレーになっていません。純粋な素振りが偶然当たっただけならストロークではなく、落ちた球をティーイングエリア内へティーアップし直せます。球が動いた距離だけで「1打」と判断しないことがポイントです。
根拠:規則6.2b(5)、「ストローク」の定義。
違いは「当たったか」より「打つために振ったか」
最初のティーで球を置いただけでは、まだその球はインプレーではありません。球を打つためのストロークをして初めて、ホールのプレーが始まります。
一方、球を打つつもりで振って空振りした場合は1打です。球が動かなかったことと、ストロークをしたかどうかは別に確認します。
慌てず確認する3ステップ
- STEP素振りか、打つための振りかを確認する
振った目的を整理します。今回のような純粋な素振りなら、偶然球に当たってもストロークには当たりません。
- STEPまだ最初のストローク前かを確認する
このホールでまだストロークをしていない、という今回の条件を確認します。すでに打った球を別の場所で動かした場合まで、同じ説明を当てはめません。
- STEPティーイングエリア内へ置き直す
球をティーアップし直し、落ち着いて最初の1打に進みます。今回の落下による罰を加える必要はありません。
コーチと確認する、間違えやすいところ

生徒:素振りが当たって、球が少し飛んでしまいました。飛んだら1打ですか?

コーチK:距離より、球を打つために振ったのかを確認しよう。最初のティーで純粋な素振りが当たった今回の場面なら、1打に数えず、ティーアップし直せるよ。

打つつもりで空振りして、球がまだティーに乗っていたら0打ですか?

その空振りは1打だよ。球がティーイングエリア内に残っていれば、無罰でティーアップし直すことはできるけれど、空振りの1打は消えないんだ。
似た場面でも、条件を分ける

打つつもりで空振りした
球を打つために振ったなら、当たらなくても1打です。純粋な素振りが偶然当たった今回の場面と、振った目的を分けて確認します。

1打の後も区画内に球がある
空振りの後など、インプレーの球がティーイングエリア内にある場合は、規則6.2b(6)により無罰で拾い上げ、ティーアップし直せます。既に行った1打は数えます。

打った後、区画の外に球がある
ティーショット後、球がティーイングエリアの外でインプレーなら、最初の球と同じ説明は使えません。球を動かした原因や場所に応じ、規則9などを確認します。

グリーンの球をうっかり動かした
グリーン上で偶然動かした球は、今回とは別の規則13.1d(1)を確認します。無罰でも、球を元の位置へ戻す処置が必要です。
今日のひとこと
最初のティーで素振りが球に当たっても、1打には数えない。
「球に当たったか」と「ストロークをしたか」を分けて覚えると、ティーで慌てず対応できます。打つつもりの空振りまで0打になる、と広げないようにしましょう。
グリーンでボールをうっかり蹴ったら1打罰?|ゴルフルールのトリビア①では、グリーン上で球を偶然動かしたときの扱いを確認できます。
ゴルフ初心者が覚えるべき基本ルール7つもあわせてどうぞ。
根拠:R&A 規則6.1a・6.2b(5)・6.2b(6)、R&A「ストローク」の定義。日本語の規則書・追加の詳説は、JGAのゴルフ規則ページから確認できます。確認日:2026年10月11日。
本記事は、上のクイズの条件に絞った解説です。実際の競技で判断に迷った場合は、競技委員に状況を伝えて確認してください。














