前回の記事 スイングの要!足のアライメントで方向ブレ激減!基本&応用スタンス完全ガイド では「平行スタンス」の大切さを紹介しました。今回は、打つ前に手元の角度が早くほどけて当たりが弱くなる――そんな悩みを、できるだけカンタンな言葉で解決します。「左腰を少し後ろへ引くのが先か? 手首を我慢するのが先か?」という疑問にも、順番をはっきりさせて答えます。
結論:まず体を動かす通り道づくり、次に手元
- 左腰を少し後ろへ引く(最優先) … ドアを開ける前に人が通れるスペースを作るイメージ。左腰を後ろへ引くと、体が回りやすくなり、自然に手元が先・ヘッドが後になります。
- 手首は「固めずに保たれる」状態を目指す … 手首だけをギュッと我慢しない。体が回り続けることで、結果として角度が残ります。
- 意識配分は「体7:手首3」 … 手首の我慢ばかりだと体が止まって動きがギクシャクします。まず体の動きから整えましょう。
当たりが弱くなる一番の理由は、体が止まって腕だけで打ちにいくこと。左腰が動かず正面に残ると、クラブの行き場がなくなり、打つ前に角度がほどけてしまいます。まずは下半身で通り道をつくる。これが一番の近道です。
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「構え」と「切り返し」をこう変える
- 構え: 骨盤(腰の向き)はまっすぐ。左腰を少し後ろへ引ける余白を残して立つ。
- 重心: 土踏まずの内側。つま先体重だと切り返しで前に突っ込み、手元の角度が早くほどけやすい。
- 握り: 力は中〜弱。親指と人さし指は軽めにして、腕や手首が動きやすい余裕を残す。
動く順番は「左腰を後ろへ」→「胸が回る」→「腕とクラブがついてくる」。腕から下ろすと、角度はキープできません。
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すぐ試せる練習法 3つ

- スプリットグリップ素振り … 右手を少し下げて握り、体の回転で振る。ヘッドが先に追い越さない感覚をつかむ。
- ポンプドリル(腰の高さ⇄トップ) … 腰の高さとトップを小刻みに往復。「左腰が先→手元が落ちる→ヘッドは後から」の順番を体に覚えさせる。
- タオル叩き(バッグがあればそれでもOK) … 左腰を後ろへ引き、手元が先の形で“止め打ち”。手首は固めず、体の回転で当てる。
大切なのは「手首を固めること」ではなく「体が回り続けること」。体が止まった瞬間に、手元の角度はほどけてしまいます。
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よくある質問(FAQ)
生徒: 左腰を引くとトップ(球が上がりすぎる)が増えます…。





コーチ: 引きすぎで上体が起きています。腰は後ろ、胸は下向きをセットで。右肩が上がらないように。





「手首を我慢」って、どれくらい? 固める感じですか?





固めません。体が回るから自然に残るのが正解。形よりも「順番」を大事にしましょう。





どのくらいの強さで握ればいい?





目安は5割。親指と人さし指は軽めに。強く握ると動きが止まりやすいです。





練習でチェックするポイントは?





ダウンスイングでシャフトが地面と平行になる瞬間に、手元が先・フェースは開きすぎていないかをスマホで確認しましょう。
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実践ポイント3か条
- 左腰でスペースづくり … 先に体を回せる通り道を作る。
- 手首は固めない … 体の回転に任せて自然に角度が残るのが理想。
- 「地面と平行の一瞬」を毎回チェック … スマホで横から撮って10球だけ確認。
この3つだけで、当たり負けやトップはぐっと減ります。「体→手元」の順番を守れば、スイングは安定します。
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参考動画
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ゴルスタ編集部まとめ
「先にスペース、あとで手元」――左腰を少し後ろへ、体が回り続けるから手首は勝手に残る。
練習は3つだけ。スプリット素振り・往復ドリル・タオル叩き。ラウンド前は“地面と平行の形”を3回確認。
まずは今日の練習で、左腰→胸→腕の順番を意識してみてください。ショットの当たりと方向が、静かに安定してきます。
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