真っ直ぐ飛ぶ!握り方で決まる出球と曲がりのコントロール

「フックグリップを直したら、ボールが真っ直ぐ飛ぶようになった!」――それ、めちゃ正しい反応です。ショットの出球と曲がりはフェースの向き=グリップの作り方で8割決まります。本記事では、スクエア(ニュートラル)グリップを基軸に、フック/ウィークの特徴と直し方、状況別の“意図的な微調整”まで、今日から使える実践ポイントを整理します。

なぜ「スクエアグリップ」が鉄板なのか

  • フェース管理が安定 左手の“V字”が右肩を指す位置だと、インパクトでフェースが過度に閉じ/開きにくい。
  • 出球のブレが減る 手のひらではなく指で握ると、シャフト軸回りのねじれが抑えられ方向性が向上。
  • 再現性が高い ナックル(拳)の見える数を目安にすれば、毎回同じセットアップが作れる。

スクエアの目安は、左手ナックルが2〜2.5個見える、左手親指と人差し指のV字は右肩。右手は生命線で左親指を包み、手のひらで被せすぎないのがコツ。フック(強め)だとフェースが閉じやすく左ミス、ウィークだと開きやすく右ミスの傾向が出ます。

重要なのは「形を作る→握り圧を整える→チェックを習慣化」のループ。特に握り圧は“最初5→トップ4→インパクト6”程度に変化させると、クラブが走りつつフェースが暴れにくくなります。

一方で、常に同じ握りが最適とは限りません。球筋やライ次第では、あえて少しだけ強め/弱めに調整する方が結果が安定するケースもあります。

現場では「感覚」より再現できる目印を優先。ナックル数・V字の向き・右手の被せ量を定点観測するほど、方向性は安定します。

スクエアグリップ習得 3ステップ

  1. 左手を“斜め”に載せる グリップは手のひらではなく指側の付け根に通す。ナックル2〜2.5個・V字は右肩へ。
  2. 右手は“添えて包む” 生命線で左親指を受け、手のひらで被せすぎない。右手は支える役で、打ちに行かない。
  3. 動画でV字と被せ量を確認 正面からスマホ撮影し、V字の向き・親指位置・グリップ圧(腕の力み)をチェック。

フック/ウィークの使い分けは球筋の意図次第。基本はスクエアを日常化し、必要に応じて“少しだけ”振るのがコントロールのコツ。オーバーラップ/インターロック/ベースボールの種類は「指で握れるか」「一貫して再現できるか」で選べばOKです。

あえて“スクエアから外してOK”な4シーン

シーングリップ調整ワンポイント
フェードを出したいややウィークV字を右肩より少し内側(顎寄り)に
ドローを出したいややフック左手ナックルを+0.5個、右手は被せすぎ注意
深いラフほんの少し強め+短く握るフェース返りを抑えつつ抜けを良くする
ウェッジの距離感勝負ややウィーク+圧を弱めフェース面で運ぶイメージが作りやすい

“外し”は半段階が目安。いきなり大きく振ると、曲がり幅のコントロールを失いやすいです。練習ではスクエア→半段階フック/ウィーク→戻す、の順で往復し、感覚を定着させましょう。

意図と微調整が噛み合うほど、コースでの球筋再現性は大きく上がります。

意図して握る──これがフェース管理の第一歩。

生徒

生徒: フックを弱めにしたら右に出ます。戻した方がいい?

コーチ

コーチ: まず左手をスクエア(ナックル2〜2.5)へ。右手は生命線で左親指を包むだけ。右手で被せて当てに行くと右プッシュが増えるよ。

生徒

インターロックとオーバーラップ、どっちが合いますか?

コーチ

指で握りやすく、力みが減る方を選んでOK。手が小さい人はインターロックが収まりやすい傾向。どちらでもV字とナックル数が再現できるかを最優先に。

生徒

ウェッジはドライバーより弱く握った方がいい?

コーチ

YES。ウェッジは圧4〜5でヘッドを感じやすく。ドライバーはアドレス5→トップ4→インパクト6の変化を意識。

生徒

右手を被せないと当たらない感じがします…。

コーチ

当て癖のサイン。右手は“添える”。当てる役目は左手のフェース管理と体の回転に任せよう。

実践ポイント3か条

  1. 左手でフェース管理 ナックル2〜2.5・V字は右肩。まずはここを毎回固定。
  2. 右手は“添える”が基本 生命線で左親指を包む→被せすぎない→当てに行かない。
  3. 握り圧を運動に合わせて変える アドレス5→トップ4→インパクト6。ウェッジは全体に弱め。

この3か条だけで出球と曲がり幅は目に見えて安定します。まずスクエアを“標準装備”にし、必要な場面だけ半段階で強弱をつける――それが狙い通りの球筋を最短で再現するコツです。

練習では、スマホ正面撮影でV字の向き・右手の被せ量・腕の力みを定点観測しましょう。小さな積み重ねが、ラウンドでの大きな安定につながります。

参考動画

ゴルスタ編集部まとめ

「まずグリップ、次にスタンス」──フェース管理が整えば、方向ブレは激減します。

スクエアを基準に“半段階だけ振る”微調整で、狙い通りの球筋を再現しよう。

グリップはショット再現性の土台です。左手でフェースを管理し、右手は添える――この原則に、握り圧の最適化と小さな微調整を足すだけで、ドライバーからウェッジまで打点と方向が安定します。動画撮影と“ナックル/V字チェック”をルーティン化し、ラウンドでも同じ握りを再現できるようにしていきましょう。

スコアを安定させるアドレスとテイクバックの基本3ポイント